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原因不明の方(原因不明の発疹、痒み)

突然、体に痒みや赤み、ブツブツした皮疹が出てきてしまったらどうすればよいか不安になります。かぶれ、湿疹などの原因がはっきりわかれば安心ですが、体の中に原因がある場合もあります。具体的には、アレルギー、感染症、膠原病、皮膚がん、内臓のがん、薬剤、肝臓や腎臓などの内臓機能の低下、糖尿病、免疫機能の低下など様々な原因が考えられます。様々な内臓疾患あるいは全身疾患に生じる皮膚症状のことを「デルマドローム」といいます。こういったデルマドロームを発見することにより、隠れている内臓の病気(特にがん)や、内臓の病気の早期診断、早期治療につなげることができます。まさに「皮膚は内臓の鏡」なのです。基礎疾患が疑われる場合は適切な医療機関をご紹介いたします。

部位・症状別に疑われる疾患例

内臓からくる皮膚疾患の場合、全身に皮疹や痒みが出る場合と皮膚の一部に出る場合があります。以下にその代表的な例を挙げます。

頭のフケ、痒み

「頭皮と頬の痒い皮疹が1年以上治らない。「脂漏性皮膚炎」の診断で塗り薬が処方されていたが治らない。」

このような場合、脂漏性皮膚炎(再発を繰り返すことが多い)を繰り返す可能性のほかに、かぶれ、アトピー性皮膚炎などの乾燥性皮膚炎(擦りすぎ)、白癬などの病気が考えられます。しかし治りにくい場合には、内臓からくる病気である皮膚筋炎などの膠原病、HIV感染症、天疱瘡という皮膚特有の免疫疾患、乳幼児ではランゲルハンス細胞組織球症などが隠れていることもあります。

脂漏性皮膚炎

 

まぶたの腫れと痒み

「1週間前から上瞼が腫れてきた。」

よくみられるのは接触皮膚炎や虫刺されです。その他、化粧品や目薬などによるかぶれ、内服薬による薬疹、症状が急な場合はじんま疹(アナフィラキシーを含む)がよくみられます。
1カ月を超えて腫れが続く場合、微熱や倦怠感を伴う場合は膠原病(特に皮膚筋炎、シェーグレン症候群)、悪性リンパ腫、肉芽腫症(サルコイドーシスなど)、甲状腺疾患、浮腫性硬化症(糖尿病の患者様や溶連菌に感染した方によくみられます)、補体欠損症、上大静脈症侯群、副鼻腔炎、美容治療後の異物反応(特にヒアルロン酸)、偽リンパ腫、木村氏病、IgG4関連疾患、Merkerson-Rosental症候群、Churg-Strauss症候群、酒さなどを考えます。

皮膚筋炎

 

頬が腫れた

「3日前から頬が腫れている」

丹毒、蜂窩織炎、帯状疱疹、ヘルペスなどで多くみられる症状です。丹毒や蜂窩織炎ではブドウ球菌をはじめとした細菌感染症です。感染経路がわからないことも多いですが、鼻をほじったり、耳掃除など、顔の細かい傷から菌が入り、感染することが多いです。丹毒の場合は溶連菌による扁桃炎をきっかけに起こる可能性があるため、家族内で溶連菌の感染症が発生する場合があります。どちらも抗生剤の内服や点滴による治療を行います。虫歯や鼻の穴の奥に原因がある場合もありますので、耳鼻科や歯科に紹介することもあります。

帯状疱疹やヘルペスの場合、皮疹が出現する数日前に痛みのみが先行することがあります。リンパ節が腫れることもあります。
治りにくい場合には、壊死性筋膜炎、ガス壊疽、歯からくる感染症(骨粗鬆症治療薬による顎骨壊死や放線菌症)、悪性リンパ腫、エリテマトーデス、血管浮腫などでこのような症状を起こすことがあります。

丹毒

 

発熱を伴う全身の皮疹

「熱が続いている。喉の痛みと全身の赤い皮疹もあり、リンパ節も腫れてきた」

ウイルスやマイコプラズマ感染症に伴う紅斑丘疹症型と呼ばれる発疹症でよくみられます。子どもの場合は中毒疹と呼ばれる発疹である場合が多く、ほとんどがウイルス感染症による一時的な発疹で、1~2週間で治ります。一方で成人以後では膠原病や薬疹が多くなります。薬疹の原因は内服中の薬で特に1カ月以内に始まった薬、漢方やサプリメントでも起こりえます。薬疹の場合でも原因薬物を中止すれば1~2週間で治ることが多いですが、症状のピークを確認するため通常2~3日後に再診をお願いしております。

高熱が出たり、全身がぐったりするくらい重症なものは、重症薬疹、Stevens-Johnsons症候群、薬剤過敏症症候群、急性汎発性発疹性膿疱症、toxic shock-like syndrome、敗血症、ツツガムシ病、日本紅斑熱、麻疹、伝染性紅斑、HIVの感染初期、膠原病(特に皮膚筋炎とSLE)、成人still病の可能性を考えて診療にあたります。

また、喉に強い痛みがある場合は溶連菌、マイコプラズマ、伝染性単核球症、麻疹、自己免疫疾患(成人Still病、Sweet病)、急性汎発性発疹性膿疱症、急性汎発性膿疱性細菌疹、滴状乾癬、水痘、Stevens-Johnson症候群、中毒性表皮壊死症、薬剤性過敏症症候群、悪性リンパ腫、薬疹(固定薬疹)、HIV感染症(初期)、梅毒、溶連菌感染症、ツツガムシ病、日本紅斑熱、天疱瘡、カポジ水痘様発疹症、急性陰門潰瘍など。筋肉痛を伴う場合は梅毒、デング熱、チクングニア熱、アナフィラクトイド紫斑、側頭動脈炎、心臓粘液腫、リンパ腫、家族性地中海熱などを考えます。

皮膚筋炎

 

全身の硬く痒いしこり

猛烈に痒い硬いいぼ状のしこりが多発しているときは結節性痒疹という疾患のことが多いです。なかなか治りにくく、多く治療に苦労する疾患ですが、最近は新しい治療薬も使えるようになり、かなり治療しやすくなりました。よく似た病気で糖尿病や腎機能障害の方にみられる穿孔性皮膚症という疾患もあります。他には虫刺性皮膚炎、特にヒゼンダニによる疥癬、イエダニやペットに寄生した虫類による虫刺性皮膚炎を疑います。

稀ですが、内臓のがんに伴うもの、水痘、梅毒、HIV感染症、天疱瘡、(結節性)類天疱瘡、過度のダイエットに伴うもの(色素性痒疹)、IgG4関連疾患、甲状腺疾患、金属アレルギー、歯科病巣感染、悪性リンパ腫などによって起こることもあります。

結節性痒疹

治療方針

症状改善よりも、原因を突き止めて取り除くことがより大切

皮疹や痒みがあるときに、塗り薬や飲み薬などでつらい症状を改善させることも大切ですが、このような場合、原因を突き止め、原因を除くことによって改善させることの方がより大切です。

当院で行うことができる検査

  • アレルギーの血液検査
  • パッチテスト(金属・スタンダード)
  • プリックテスト
  • 感染症検査
  • 抗原検査
  • 内臓疾患の血液検査
  • 膠原病検査
  • 顕微鏡検査などの検査
  • 皮膚生検など皮膚の一部を直接取って行う検査

また症状によっては連携医療機関に紹介させていただき画像検査も行うことができます。
もちろんすべての場合で原因がみつかるわけではありません。現代医学でも原因不明の病気はたくさんあるので、過剰に検査をする必要もありません。ただ治療を強くしていき症状のみを改善させることは避けるべきです。できる限り原因を見つける方針で治療していきます。